以前、CP+のBenQブースで鈴木さんのセミナーを受けたことがある。そのときのカラコレ・カラグレのお話しは今もはっきり、しっかり記憶している。今年もとても貴重なお話しが聞けた。すでに知っていることもあったが、全体の流れとして点と点がつながって嬉しい。知るだけで終わりにしないで、しっかり身に付けて実践したい。
F4〜6.3 動画的にはちょうどいい
F8〜11 全体を映し出すのにはちょうどいい
これをスタンダートと認識しておく。
その上で、F1.4のような浅い被写界深度の開放状態でシャロー・フォーカスしたり、F22のような深い被写界深度でパン・フォーカス(ディープ・フォーカス)したりするのは何かしらの意図があればもちろんアリ。
1/30 〜 1/200 がスタンダード。
ただし、フリッカー防止のため下記がオススメ。
東日本では、1/50 か 1/100
西日本では、1/60 か 1/120
ハイスピード撮影時はそのコマ数に応じる。
雨粒や雪粒を見せたいときは、わざとシャッタースピードを速くして演出することもできる(1/250, 1/500 雨量も観察しながら見せたい絵を描いて演出をする)
フリッカーは最悪編集時にフリッカーを除去するエフェクトをかけることで対応することもできるが、あくまで最終手段とする。
ダイナミックレンジを担保するのに必要なベース感度が必ず存在する。
それらをきちんと使いたいときの露出調整が難しい。特にログガンマ。
まずは、各用語を理解するところから始める。
イメージセンサー
明るさに対してリニアな特性を持つ(輝度に対して均等な比例関係)。黒から白まで均等に諧調が割り当てられている。
人間
リニアな情報は人間の目にはすべて見えていない。
ちなみに 人が中間の明るさ(輝度0.5)だと感じるのは反射率50%の光ではない。18%の光。通称18%Grayと呼ばれる。
人間の目はハイライトよりシャドウや中間部分の変化に敏感(暗闇から1灯の明るさの変化はよく分かるが、1000灯の明るさに1灯の変化は分かりづらい)。
ログ
光の明るさを対数曲線で表し、人間の知覚に基づいた間引きで露光量の差を表現したもので、人間の知覚に適したガンマカーブ。
ハイライトの余分なサンプリングを減らして、露出範囲全体をサンプリングする。
つまりログとは、リニアな情報(RAWデータ)から人間の知覚に適した「ダイナミックレンジ」「諧調」「色情報」を間引いている。
ログカーブ
Cineon(シネオン=フィルムをデジタル化したコンピュータシステム)から生まれたフィルムのカーブ特性をデジタルイメージセンサーで再現するためのガンマカーブ。
ダイナミックレンジ
stop数で表す。stop数が高ければ高いほど明部から暗部まで白飛び、黒つぶれがなく情報を残すことができる。
というわけで、RAWやログとして、実世界の光に基づいた広い諧調・広い色域で撮影した素材を任意の視聴環境(色域:Rec.709やsRGBなど)の中で調整する(色飛びがなければ、LUTを充ててノーマライズすることも有効)。
というわけで、本題。
FX6の場合、ISO800(低感度モード)/ ISO12800(高感度モード)
α7SIIIの場合、ISO640(低感度側)/ ISO12800(高感度側)
これがベース感度となるが、ベース感度はカメラによって異なる。
S-Log3で撮影する時はベース感度を基準に適正露出(18%グレー)は、IRE41%(スコープ410)の位置、15stopであれば上6下9で取ることが基本。
ハイライトをクリップさせたくない場合はライティングで暗部とのバランスを整える必要があるが、分かりにくいときは、ゼブラの設定を41%にしたり、ガンマ補正アシストを使用する。
カメラが持つ最大のダイナミックレンジや機能を発揮させ、適正な状態で撮影してこそ、適正なカラコレと意図したカラグレを演出して。自分の作りたい世界を作っていく。